線維筋痛症

線維筋痛症とは

線維筋痛症とは、3か月以上続く全身の広範囲にわたる慢性的な痛みを主症状とする病気です。脳の痛みを感じる機能に障害が起き、通常では痛みを感じない程度の軽い刺激でも激痛として感じてしまう状態になります。

血液検査やレントゲンなどの検査では異常が見つからないため、診断が難しく、患者さんの痛みが周囲に理解されにくいという特徴もあり、痛み以外にも疲労感、睡眠障害、集中力低下などの様々な症状を伴うことが多い複雑な病気です。

厚生労働省研究班が2003年に実施した全国疫学調査によると、日本の線維筋痛症患者数は人口の約1.7%にあたる約200万人と推定されています。これは関節リウマチの患者数（約0.7%）を上回る頻度であり、決してまれな病気ではありません。

男女比は1：4.8と女性に多く、発症年齢は40歳後半の中年女性に最も多いとされていますが、小児から高齢者まで全年齢層で発症する可能性があります。

痛みが慢性化し日常生活に深刻な支障をきたします。具体的には、仕事や家事の継続が困難になり、経済的な問題や家庭内の負担増加につながります。また、慢性的な痛みと睡眠不足により抑うつ状態や不安障害を併発するリスクが高まり、精神的な健康も損なわれます。

最悪の場合、軽微な刺激でも激痛が走るアロディニアという状態が進行し、衣服の摩擦や髪の毛が触れるだけでも耐え難い痛みを感じるようになります。

このため外出や社会参加が極めて困難となり、完全に自立した生活を送れなくなる可能性があります。長期間の痛みにより社会復帰が困難となり、人生の質が著しく低下してしまいます。

線維筋痛症の原因

開院以来、当院には線維筋痛症でお困りの方が数多く来院されています。

これまでのカウンセリングや検査結果から断言できるのは、線維筋痛症の原因はひとつではないということです。

線維筋痛症を引き起こす原因として次のものが挙げられます。

• 脳の痛み調節機能の障害
• 外傷や手術の既往
• 慢性的な心身のストレス
• 感染症の既往
• 併存疾患の影響
• 性格的要因

線維筋痛症は複数の原因が複雑に絡み合って引き起こされています。

複数の原因が積み重なり、体本来の回復力が追いつかなくなったときに、線維筋痛症が発症しやすくなります。

一人ひとりの原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

これまで改善しなかったとしても諦める必要はありません。線維筋痛症は豊富な施術実績を誇る当院にお任せください。

病院とはここが違います

線維筋痛症への対応として、次のようなものが一般的です。

薬物療法

傾眠、悪心、めまいなどの副作用があり、服用中は運転や精密機械の操作が禁止されるなど日常生活に支障をきたす場合があります。

トリガーポイント注射

一時的な効果に留まることが多く、根本的な解決にはならない場合があります。注射部位の痛みや感染リスクが存在します。

睡眠薬の処方

依存性や耐性の問題があり、長期使用により効果が減弱する可能性があります。日中の眠気や転倒リスクが増加することがあります。

理学療法・運動療法

継続が困難で、痛みが強い時期には実施できません。不適切な運動により症状が悪化する危険性があります。

漢方薬治療

効果が現れるまでに長期間を要し、即効性がありません。体質や症状に合わない場合、効果が期待できません。

線維筋痛症を改善するために

まずはあなたの線維筋痛症の原因を明らかにします。原因を取り違えたまま治療を進めてしまっては改善を見込めないからです。

当院は、線維筋痛症の改善だけにとどまらず全身の問題と捉え、体本来の回復する力である自然治癒力を最大限引き出す施術を行います。

当院の特徴

熟練した院長が、検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、体の変化や症状の波を見逃さないように、検査から施術まで院長が一貫して行うようにしています。変化を見逃さない一貫性が治療効果を高めます。

どこへ行けば良いか分からないといった方、これまで色々な治療で効果が期待できなかった方も諦めずにご相談ください。

線維筋痛症のQ＆A

線維筋痛症は自然に治りますか？

線維筋痛症は慢性疾患のため自然治癒は期待できませんが、適切な治療により症状の改善は可能です。完治は困難でも、痛みを半減させ日常生活を取り戻すことを目標とした治療で、7～8割の患者さんが症状の好転を実感されています。

線維筋痛症の人がやってはいけないことは？

過度なストレスや睡眠不足、無理な運動は症状を悪化させます。また「気のせい」と自分を責めたり、痛みを我慢し続けることは治療の妨げとなります。医療者との信頼関係を築き、適切な治療を受けることが重要です。

線維筋痛症の痛みはどの程度まで改善しますか？

治療目標として現在の痛みを半減させることを目指します。痛みの評価スケールで9～10の状態から4～5まで改善すれば家事や外出が可能となり、1～2まで改善すれば通常の就労も可能な状態まで回復することができます。

線維筋痛症と関節リウマチの違いは何ですか？

関節リウマチは関節の炎症による痛みで血液検査で炎症反応や抗体が検出されますが、線維筋痛症は脳の痛み調節機能の障害による痛みで検査では異常が見つかりません。また関節の変形も起こりません。

線維筋痛症は遺伝しますか？

現在のところ明確な遺伝的要因は証明されていません。ただし家族内での発症例もあることから、遺伝的素因と環境因子が複合的に関与している可能性が研究されています。心配な場合は専門医にご相談ください。

線維筋痛症の診断はどのように行われますか？

米国リウマチ学会の基準を用いて、3か月以上続く広範囲の痛みと、18か所の圧痛点のうち11か所以上での疼痛を確認します。また他の疾患との鑑別のため、血液検査や画像検査も実施します。

線維筋痛症の治療期間はどのくらいかかりますか？

個人差がありますが、薬物療法の効果判定には数か月を要し、症状の安定化には1年以上かかる場合もあります。長期的な視点で治療に取り組むことが大切で、定期的な通院により症状の変化を丁寧に評価していきます。

線維筋痛症で仕事を続けることはできますか？

症状の程度により異なりますが、適切な治療により多くの方が就労を継続できます。職場での理解を得ることや、必要に応じて労働環境の調整を行うことで、仕事と治療の両立が可能になります。

線維筋痛症の痛みを家族に理解してもらうにはどうすれば？

医師と一緒に病気について説明し、痛みを数値化する検査結果を示すことで客観的な理解を促すことができます。線維筋痛症は「見えない痛み」ですが、実際に激しい痛みが存在することを家族に伝えることが重要です。

線維筋痛症の症状が悪化する要因は何ですか？

季節や天候の変化、身体活動、精神的ストレス、睡眠不足が症状を悪化させる主な要因です。これらの要因を可能な限り避け、規則正しい生活リズムを維持することで症状の安定化を図ることができます。

線維筋痛症で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

当院のカイロプラクティックと線維筋痛症は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

線維筋痛症は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。