
院長:真崎お気軽にご相談ください!
「最近、腕が上がりにくくなってきた」「着替えのたびに肩に痛みが走る」…そんな悩みを抱えながら、毎日を過ごしていませんか。実は、そのつらさの背景に四十肩だけでなく、巻き肩が深く関わっているケースがとても多いのです。


このふたつの症状には、見過ごされやすい密接な関係があります。それを知らないまま対処しても、改善が遠のいてしまうことも少なくありません。整体でこうした症状に長年向き合ってきた立場から、今日はその仕組みと対処のポイントをお伝えします。


四十肩と巻き肩の関係を知らずに対処を続けてしまうと、改善までの道のりがぐんと長くなってしまいます。このふたつをセットで考えることが、早期回復への近道だと感じています
巻き肩とは、肩が本来あるべき位置よりも前方に出て、内側に丸まってしまっている姿勢のことです。スマートフォンやパソコンの使用が日常化した現代では、自覚がなくても巻き肩になっている方が非常に多くなっています。
横から鏡で自分の姿を見たとき、耳よりも肩が前に出ていたり、手の甲が正面に向いていたりする場合は、巻き肩のサインかもしれません。最初は「ちょっと肩がこる」程度の感覚でも、放置しているうちに肩甲骨まわりの筋肉が固まり、肩全体の動きに大きな制限が出てきます。
長時間のデスクワークや、うつむいてスマートフォンを見続ける姿勢が続くと、胸の前側にある小胸筋や大胸筋が縮んでしまいます。この筋肉が硬くなると、肩を後ろに引く力が弱まり、自然と肩が前に引き込まれていきます。
一度筋肉の緊張パターンが定着してしまうと、意識して姿勢を正そうとしても、すぐに元の丸まった形に戻ってしまいます。これが繰り返されることで、肩甲骨の動きがどんどん制限され、肩関節そのものへの負担が増大していくのです。
四十肩は、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩の関節まわりに炎症が起こることで、痛みや動きの制限が出てくる症状です。特に40〜50代に多く、男女ともに起こりますが、やや女性に多い傾向が見られます。
多くの方が「突然腕が上がらなくなった」と感じますが、実際にはじわじわと負担が積み重なった末に、ある日の動作をきっかけにして症状が表面化するケースがほとんどです。着替えのとき・棚の上のものを取るとき・洗髪するときなど、日常のふとした動作で鋭い痛みが走ります。
四十肩の特徴のひとつが、夜間痛です。横になって肩に体重がかかると炎症が刺激され、寝返りのたびに目が覚めてしまうという方も多くいらっしゃいます。睡眠がしっかりとれないことで、体の回復力も落ち、症状が長引きやすくなるという悪循環に入ってしまうのです。
痛みがあるから肩を動かさないでいると、今度は関節が固まってしまいます。逆に、早く治そうと無理に動かすと炎症が悪化します。どのタイミングで、どのくらい動かすかの判断が、回復の速さを大きく左右します。
巻き肩の状態では、肩甲骨が外側に広がり、上方回旋と呼ばれる「腕を上げるときの肩甲骨の動き」がスムーズに行われにくくなります。本来、腕を上げる動作は肩関節と肩甲骨が協力して動くことで成立しています。
肩甲骨の動きが制限されると、腕を上げる際の負担がすべて肩関節だけに集中してしまい、関節内の組織がダメージを受けやすくなります。これが繰り返されることで、慢性的な炎症が起こり、四十肩の発症につながっていくのです。
整形外科では肩だけにアプローチすることが多いのですが、根本にある巻き肩・姿勢の問題が残ったままでは、症状が改善しにくかったり、反対側の肩に再発したりというケースも珍しくありません。
巻き肩は、猫背とセットで起こることがほとんどです。胸椎(背中の骨)が丸まることで、肩甲骨の動きがさらに制限され、首や肩まわりの筋肉に慢性的な緊張が生まれます。つまり、四十肩を本当の意味で改善するには、肩だけでなく背骨・肩甲骨・姿勢全体を整えることが不可欠なのです。
整形外科では、主に痛みを抑える薬物療法や、可動域を回復させるリハビリが行われます。これらはもちろん大切なアプローチですが、巻き肩や姿勢の問題には直接作用しません。
湿布や電気治療、ストレッチだけで改善しないと感じているとしたら、それは治療の方向性が症状の一部にしか向いていないからかもしれません。「病院で四十肩と言われた」「リハビリを続けているが可動域が戻らない」という方ほど、姿勢や全身のバランスからのアプローチが必要なケースが多いと感じています。
マッサージやもみほぐしは、その場では楽になったように感じても、すぐに元の状態に戻ってしまうことが多いです。これは、筋肉の緊張を生み出している「体の使い方のクセ・姿勢のアンバランス」そのものに働きかけていないためです。根本の原因を変えていかなければ、一時的な緩和にとどまってしまいます。
当院では、四十肩でお越しになる方に対して、肩だけを診るのではなく、まず体全体の状態を丁寧に検査するところからスタートします。巻き肩の程度、肩甲骨の可動性、背骨のカーブ、骨盤のバランスなど、さまざまな角度から原因を探っていきます。
四十肩の原因はひとつではないため、「検査をして、その方の体に何が起きているかを明確にすること」がもっとも重要です。原因が分からないまま施術を続けても、改善が見込めないばかりか、遠回りになってしまうこともあります。
巻き肩が原因で四十肩が起きているケースでは、肩甲骨まわりの可動性を回復させながら、胸椎・背骨の動きを整え、肩関節への負担を分散させていくアプローチが有効です。炎症の強い時期とそうでない時期では施術の内容も変わります。
時期と状態に合わせた施術ができることが、整体院ならではの強みのひとつです。「どんな状態か」を正確に把握したうえで、その日その方に適したアプローチを選んでいきます。
症状の重さや炎症の程度によって変わりますが、日常生活で意識できるセルフケアをいくつかご紹介します。ただし、痛みが強い時期には無理に動かさないことが大前提です。
まず意識してほしいのが、胸を広げる習慣をつけることです。デスクワーク中は意識的に背筋を伸ばし、肩甲骨を軽く引き寄せるような姿勢をキープしましょう。一度に完璧にやろうとする必要はありません。気づいたときにそっと直すだけで、積み重ねれば変化が出てきます。
壁を使ったストレッチが効果的です。壁に背中をつけて立ち、両腕を肩の高さで壁に当てます。そのまま腕を上にゆっくりとすべらせていく動作で、胸の前側の筋肉が緩み、肩甲骨の動きを促すことができます。痛みが出ない範囲で、1日数回行ってみてください。
痛みが強い時期はこのストレッチも避け、まずは専門家に状態を確認してもらうことを優先してください。自己判断で動かし続けると、炎症が長引くことがあります。
四十肩は「自然に治る」と言われることもありますが、正確には「痛みが落ち着く」だけで、肩の可動域が完全に戻らないまま固まってしまうケースが少なくありません。放置した場合、痛みが引いた後も腕が上がらない・後ろに手が回らないといった後遺症が残ることもあります。
また、四十肩による動作の制限をかばい続けることで、首や腰、反対側の肩にまで負担が広がることもあります。「そのうち良くなるだろう」という状態が長くなるほど、改善に要する時間も長くなります。早めに対処しておくことが、体全体への影響を最小限にとどめることにつながるのです。
結論からいうと、「どちらか片方」から改善しようとすること自体が、遠回りになることが多いです。ふたつの症状は互いに影響し合っているため、全身のバランスを見ながら同時進行で整えていくことが、最短で回復するための道筋になります。
当院でもこれまで多くの方が、「肩だけ何とかしよう」と来院され、姿勢全体を整えることで四十肩の症状が大きく改善されていかれています。「何年も治らない」「どこへ行っても変わらない」とあきらめる前に、一度根本から体を見直してみることをおすすめします。
20年以上、3万人を超える方々と向き合ってきた経験から言えるのは、四十肩に悩む方の多くが「もっと早く来ればよかった」とおっしゃるということです。肩のつらさを我慢し続けるよりも、一度現状を確認するだけでも、次に何をすべきかが見えてきます。気になることがあれば、いつでも相談してください。

